トライアンフの Bonneville(ボンネビル)や Thruxton(スラクストン)はノーマルよりもショップのカスタムモデルのほうがかっこいいような気がします。自分でカスタムしていけばよいのでしょうが、わたしはカスタム派ではないので最初からかっこよければ理想的。一方、水冷DOHC並列3気筒 1050cc の Speed Triple(スピード・トリプル)が気になっていたので「トライアンフ名古屋中央」で試乗させていただきました。
ハンドルがアップハンドルにしてあるので乗りやすく、マフラーが換えてあるため排気音も適度に勇ましい。タンクからエンジンにかけては思ったよりボリューム感があります。エンジンの回り方はまさに2気筒と4気筒の中間。しかし、2ストのHONDA NS400Rとの類似は感じられません。今回は名古屋高速の環状線を1周させてもらいました。
とにかくトルクフル。発進加速の際、2気筒よりも滑らかに回ります。高速道路でもパワーは十分だし、4気筒よりは鼓動感があるので退屈しない。ユニークで、街乗りにも使えるツーリングバイクとして高ポイント。
じつはE-wayamaがショールームに置いている MV AGUSTA BLUTALE (MVアグスタ・ブルターレ)の水冷4気筒エンジンも気になっておりまして、なんと BLUTALE 910 の試乗車があるということで乗せていただきました。(う、うれしい)
アイドリングでも乾いたエグゾーストなのですが、軽くスロットルを開いたときの「音」に参りました。鋭いピックアップと、フォンフォンっという排気音がまるでレーサーみたいなのです。「二輪のフェラーリですね」と話していたらF355が走り去っていきました。(笑)
シートとハンドルが近い、とってもコンパクトなライディングポジション。右のタコメーターは15,000rpmまで切ってあって、どこからレッドゾーンなのか不明。あとで訊いたら11,000rpmまで回るとか。高速では5,000-6,000rpmでクルーズ。シートがずいぶん前寄りなのでお尻の位置を決めるのにすこし時間がかかりましたが、ポジションが決まればすごく気持ちよく走ってくれます。ブレーキのタッチも秀逸なので安心感があります。おなじ4スト4気筒でもCB1300とはまったくフィーリングがちがってワクワクします。これならば「4気筒は退屈だ」なんて言えません。
ピストンやギアのクリアランスが絶妙で遊びが少ない、カチっとした動き方をするという点でフェラーリに似ているのです。エンジンの回り方に固さを感じるものの、振れたりしないから高回転まできっちり回すことができるのでしょう。クルマ同様、バイクにも緩いのと固いのがあります。
ブルターレ910はこれまで試乗した中で最速です。物理的にではなく、精神的に。臆病なわたしでもスピードを出すことができるのです。ちゃんとバイクに乗る服装をしていないことが悔やまれました。試乗を終えて停めても、各部の作りや仕上げが美しく、見ていて飽きません。
気軽に乗れるのはスピード・トリプル。ブルターレは究極のネイキッドモデルかもしれません。馬でいえばサラブレッド。2気筒ならドゥカティ・モンスター、4気筒ならMVアグスタ・ブルターレ。ちょっと目先を変えればトライアンフ・スピード・トリプルか、ビューエル XB12S。バイクでもイタリアに惹かれる傾向があるようです。